制度の概要
住民票の写し等の第三者交付に係る本人通知制度
「本人通知制度」は、住民票の写しや戸籍謄本等の不正請求及び不正取得等による個人の権利侵害の防止を図ることを目的として、住民票の写しや戸籍謄本等を本人の代理人又は第三者に交付したときに、その交付した事実を事前に登録した方に対して通知する制度。
制度導入の効果
住民票の写しや戸籍謄本等が第三者に交付されたことを本人が早期に知ることで、万一、不正な取得である疑いがあれば、交付請求書の開示請求等により事実関係を究明するきっかけとなる。
本人通知制度が周知されることで、委任状の偽造や不必要な身元調査等がしにくくなり、不正請求の未然防止につながります。
通知の対象となる証明書
- 戸籍謄抄本(除かれたものを含む)
- 戸籍記載(記録)事項証明書 (除かれたものを含む)
- 住民票の写し(戸籍が記載されているもの。消除されたものを含む)
- 住民票記載事項証明書 (戸籍が記載されているもの。消除されたものを含む)
- 戸籍の附票の写し(消除されたものを含む)
通知内容
登録者の住民票の写し等を本人の代理人または第三者に交付した事実(下記の内容)を通知。
交付年月日
交付した証明書の種別及び通数
交付請求者の種別(本人の代理人または第三者の別)
職権請求の場合に本人通知を行なわないパターンの事例
通知対象
本人の代理人又は第三者からの請求により登録者の住民票の写し等を交付したときは、登録者に通知します。
同じ世帯の住民票もしくは同じ戸籍に記載されている方であっても、登録した方以外は通知の対象とはなりません。
通知内容
交付年月日、交付した証明書の種類・通数、交付請求者の種別(代理人、第三者の別)、代理人の住所・氏名
通知の対象としない場合
1.弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士が住民基本台帳法又は戸籍法で定める申出又は請求により交付したとき。
2. 国又は地方公共団体からの交付請求により交付したとき。
3. その他町長が特別な申出又は請求と認めたとき。
第三者請求書の保存期間
住民票の写し及び戸籍の附票の写し等の請求書の保存期間は1年
戸籍証明書等の請求書の保存期間は3年
その期間を過ぎると交付内容を開示することはできない。
導入地方公共団体
埼玉県、大阪府のほとんどの市区町村で導入されている他、奈良県、愛知県等でも導入が進んでいる様子。
日本弁護士連合会による講義
地方公共団体の自由裁量による「本人通知制度」導入は、弁護士等の公簿職権請求業務にも支障を与えている。この件に関し、弁護士連合会から総務省へ反対意見書が提出されている。(2009年8月)
保全処分,訴訟,強制執行等における弁護士等による職務権限による住民票等の請求は、「国民の正当な権利行使」に寄与するものである。また、保全処分に関しては、業務の「密行制」が必要である。つまり、「本人通知制度」で公簿請求されたことが本人に通知されると、それによって財産を隠匿する等の警戒行動が発生し、保全処分の失敗につながる。
その他、遺言書作成についての戸籍請求も、「国民の正当な権利行使に資する公の証明制度としての戸籍・住民基本台帳制度」の役割のひとつである。本人通知制度により、事前に遺言作成の事実のヒントが通知されることも「国民の正当な権利行使」の支障となる。

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