日本の国民管理システムは、国民共通番号制を導入しておらず、縦割り行政的な管理方法となっている。共通番号に近い役割を果たしているのが「本籍+筆頭者」情報ですが、本籍・筆頭者はいつでも変更できるものであり、この情報を一元管理できるデータベースも存在しない。他に「氏名+生年月日」情報も共通番号に近い働きをしますが、これも縦割り行政的な管理方法となっている上、生年月日情報がわからなければ照会ができない。更に、氏名のみから生年月日を判明させる管理データベースも存在しない。
従って、日本国内では、氏名のみから全国を横断てきる完璧な一元管理データベースは存在しない。
個人情報保護の観点からはメリットがありますが、犯罪捜査、納税管理、社会保障等の観点からはデメリットの大きいシステムと言える。
国民共通番号制導入の動き
国民共通番号制導入へ向けて法改正の動きが出てきている。
国民総背番号制は少なくとも以下の国で導入されている。
アメリカ合衆国
カナダ
中国
シンガポール
タイ
インド
スェーデン
共通番号制を導入すると国民の身分情報・課税情報・社会保障情報等を一元管理できるようになる。
行政システムの簡素化・効率化のメリットがある反面、情報漏への懸念から反対する意見もあり、賛否両論が交錯する制度である。情報漏えいの問題は慎重な対策が必要だが、共通番号制は行政効率や税収の安定確保等の為に導入されるべきものと思われる。
探偵業の立場からすると、現状の日本の国民管理システムでは、人物調査が困難である。当然、犯罪・違法目的利用の徹底的阻止が絶対条件であるが、一定のコントロールの元、社会的に正当性のある調査目的であれば、探偵業者に行政側データへアクセスできる権限を付与すべきである。具体的には、探偵業をライセンス制とし、依頼者の調査目的が許容される目的かどうの基準を設定し、その上で公的データへのアクセス権を探偵業者へ与えるべきである。
探偵業のライセンス制に関しては、ライセンス試験の導入、ライセンス供託金の納入、ライセンス保険、更新時の講習の義務化、依頼者が裁判等の手続きによらず探偵業者とのトラブルを解決できるシステムの導入等を行っていく必要がある。
共通番号制度 国民理解深め早期導入を
2011.1.30 04:11国民一人一人に固有の番号を付け、納税や年金情報などを一元管理する「共通番号制度」の導入に向けた政府の基本方針が発表された。
番号制度は、社会保障と税の一体改革を実現する上で大前提ともなる。それだけに、利用開始が平成27年からでは遅すぎるとの議論もあるが、制度導入には、なお根強い国民の不安解消も重要だ。
政府は6月には大綱をまとめ、秋の臨時国会にも法案を提出する方針という。今後は具体化に向けた制度設計を急ぐのは当然だが、番号制度が国民生活に及ぼすメリットと同時に問題点も分かりやすく整理するなど、国民の理解取り付けに全力をあげるべきだ。
番号制度は、国民個々の所得を正確に把握することで、適正な課税や社会保障給付につなげることが狙いだ。少子高齢化などで制度改革を迫られる年金財政の立て直しにも欠かせない。消費税増税に伴う低所得者対策や税の還付制実現にも活用できるという。
利用者側も福祉はじめ行政サービスを受ける上で一つの番号を提示するだけで済み、手続きが簡素化される。将来は、金融機関の口座開設などでの本人確認にも使えるようにする予定だ。
問題は、さまざまな個人情報が一元管理されることで、漏洩(ろうえい)した場合には深刻なプライバシー侵害を引き起こしかねないことだ。
政府の基本方針でも、この問題は最優先の取り組み課題とされ、情報の保護体制を監視する第三者機関の設置が明記された。
だが、過度のセキュリティー対策は、逆にせっかくの利便性を阻害し、行政コストを増す結果にもなりかねない。事実、共通番号制導入によるICカードの配布やシステム構築など、新たに発生する行政費用だけで6千億円を超えるとする試算もある。
制度の導入で課税逃れが根絶できるのかどうかも含め、政府には、制度構築による費用と効果の関係についても、国民への説明責任が求められている。
社会保障と税の一体改革を含めて、共通番号制度の導入については、すでに野党の多くが基本的に賛成の方向である。とはいえ、肝心のたたき台がないのでは議論は前に進まない。
菅政権は、その意味でも早急に制度設計を進め、政府としての具体策を法案の形で示すべきだ。

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